株の取引に関する経理と勘定科目

株式には、東京証券取引所(=略して東証)などで誰でも取引することができる公開株式と、それ以外の非公開株式があります。
 公開株の売買は、通常、証券会社などを通して取引しますが、その際、売る時も買うときも証券会社に手数料を支払います。会社の経理において、銀行などに支払う手数料は支払手数料や雑費などの経費の勘定科目に経理するのが一般的ですが、株などの資産の購入に付随して支払った手数料は取得費といって、有価証券などの資産の勘定科目に経理します。
 資産の取得費に計上された購入時の証券会社の手数料は、売却するまで経費に算入されず、売却時に譲渡損益の一部となって実現します。
 1万円の株式購入にあたって500円の手数料を支払った場合、有価証券1万円、支払手数料500円ではなく、有価証券10,500円と計上、将来、値上りして12,000円で売れたら有価証券売却益の科目に1,500円が実現します。
 支払手数料を払ったときに500円を費用に計上すると、後で2,000円の有価証券売却益を計上することになりますが、支払った手数料を有価証券の取得費として、費用処理していないと、売却によって実現する利益は1,500円です。
 500円の費用と、2,000円の利益で差し引き1,500円とする場合と、売却時に1,500円の利益とする場合、トータルで考えると同じことですが、会社の経理では期間損益の把握が大切です。取得と売却が同じ年度の場合は影響がありませんが、取得した年度と売却した年度が年をまたがると、期間損益にずれが起きてしまいます。
 資産の取得に直接付随して支払った費用は、資産の取得費に計上することとされているので、株式購入に直接関連して支払った手数料は、支出時の費用に経理せず、売却するまで資産の取得費に計上するのがルールです。
 

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